30年ものの馴れ鮓を食べに新宮へ

皆さんは馴れ鮓をご存知ですか??

馴れ鮓とは、古来のすしのことで、塩漬けした魚と米を漬け込み、乳酸発酵させたものです。

発酵が進むにつれて「馴れる、熟れる」ことから「なれずし」と呼ばれています。

馴れ鮓は本来長期保存するための方法だったため、滋賀県のふなずしのように発酵を促す目的のお米は捨てられていました。(本なれ)

しかし、室町時代には発酵期間を短くし、お米も魚と一緒に食べるようになったそうです。(なまなれ)

今回訪れた新宮の東方茶屋さんでは半年熟成されたサンマの馴れ鮓と、30年間熟成されたサンマの馴れ鮓をいただきました。

馴れ鮓は昔から腐れすし・小言すし・いやいやすしと言われるようにブルーチーズのような独特な味がしましたがとても美味しかったです!

昔は、熊野灘でも定置網にサンマが入ることが多く、今回私が食べたサンマは熊野灘産だそうです。

しかし、近年では温暖化や黒潮大蛇行の影響で熊野灘ではサンマは全くと言っていいほど獲れなくなりました。

現在も馴れ鮓は仕込み続けていますが、今は千葉産のサンマを取り寄せて使っているそうです。

コールドチェーンが発達したことで、日本食の食文化や知恵を繋ぐことも可能になりました。

技術として文化を引き継ぐことができたとしても食べる人がいなければ産業としてのそれは失われてしまいます。

馴れ鮓には胃腸を整える力もあり、美容にも良いとされています。ぜひ、和歌山を訪れた際には立ち寄ってみたください!

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